あーちゃんが朝目を覚ますと、吹き抜けを通って2階から声がします。
私はいつも台所から返事。
あ「おかあちゃーん」
私「あーちゃん、おはよー」
あ「おとうちゃんは?」
私「いるよー」
あ「おとうちゃーん」
あ「おとうちゃんおいでー」
お父ちゃんがいる時は、こうやってお父ちゃんを呼んで、抱っこされながらトイレへ行き、朝のちっちをするのが最近の習慣です。
この日は違いました。
「おとうちゃんおいでー」
の後に
「みて!おつきさま!」
窓の外を指を差しながら、お月様が見えるのを教えてくれたのです。
薄暗い朝に細く光るお月様。
なんだか、教えてくれたことがとても嬉しくて、しばらく3人でお月様を眺めていました。
朝焼けにもなる前の山と空と月と月。
最高の景色でした。
原田さやか