わが家の家づくりをお願いする三窪さんは、僕が以前勤めていた工務店・シンケンの仕事もたくさん経験されていて、仕事の丁寧さ、腕の良さには定評がある大工さんです。
名前が「窪見(くぼみ)」と「三窪(みくぼ)」なので親近感があったのと、以前、僕が独立したての頃、三窪さんが請けた仕事の見学会DMを作ったこともあったりして、わが家の家づくりをお願いすることにしました。
ちなみに、僕が以前から「家をつくるならこんな感じでやりたい」となんとなく考えていた内容は以下の通り。
- プラン・全体のデザイン監修は、仕事でご一緒することが多く信頼しているDWELL川畑さんに頼みたい。
- どこか大きな工務店にお願いするというのではなく、職人さんが集まるプロジェクトみたいな感じで家づくりをやれたら、仕様を決めたりするところで任せきりではなく自分も積極的に関わることができて、楽しそう&勉強になりそう。
- 家づくりをお願いする代わりに、自分は広報面をバックアップしてあげて、お互いにWIN-WINの関係でやれたらいいな〜。
上のように漠然と考えていたのですが、こんな感じで家づくりを進めるうえでは、三窪さんは本当に最高のパートナーでした。
まず、三窪さんはこれから自分自身の家づくりの実績をつくっていく段階なので、これからやっていく家づくりの仕様を一緒に考えることが出来て、「自分の家だけじゃなく、わが家に続くお客さんのためでもある」というのが、なんだかとってもやりがいがあります。
また、私たち夫婦があーじゃこーじゃ言うのを優しく受け止め、多忙なのに嫌な顔一つせずに対応してくださる三窪さんの穏やかさと頭の柔軟さが、とてもありがたいです。
と、わが家の家づくりにとっては、「大工さんに直接頼む」というのが満足いく選択肢だったわけですが、人によって、小さな会社(もしくは個人)に頼む方がいいか、大きい会社に頼む方がいいかは相性があると思います。
そこで、小さな会社、大きな会社に頼むうえでのそれぞれのメリット・デメリットを挙げてみたいと思います。
違いをわかりやすくするため、少し極端に書いています。
【大きな会社に頼むメリット】
- 家づくりの過程がシステム化されており、流れに乗っていれば安心して家が完成していく体制ができている。
- 過去につくってきた家がたくさんあるので、どんな家ができるのか想像しやすい。
- メンテナンスの体制が整っている会社であれば、つくった後も安心して任せられる。
【大さな会社に頼むデメリット】
- 大きい会社は、経費も多くなりがちで、小さな会社と比較すると、どうしても粗利益を多く取る必要があります。
ただし、大きな会社は小さな会社より建材等の仕入れが安くなることが多く、その他の面でもシステム化・合理化が図られているので必ずしも価格が高くなるわけではありません。
【小さな会社に頼むメリット】
- 小さな会社は、経費が少ないので粗利益を多く取らなくてもやっていけます。ただし、小さな会社は大きな会社より建材等の仕入れは高くなる場合が多く、システム化・合理化もされていないことが多いです。
- 人間関係をうまく作れると、より深い繋がりの中で家づくりを楽しめます。
【小さな会社に頼むデメリット】
- 家づくりの過程がシステム化されておらず、人手も足りないことが多いため、説明やサービスに行き届かない点がある場合も。また、件数をこなしておらず経験が少ない場合も。
- 倒産したり廃業したりした時、メンテナンス等が相談できなくなる。
思いつくままに書きましたが、こんな感じで、「小さい会社」は行き届かない点や不安な面も多い代わりに、安くできる場合があります。積極的に関わりながら、一緒につくりあげていく手間や苦労・スリルを楽しめる人向けかもしれません。
一方、「大きい会社」は、何と言っても「安心感」があり、実績も多いので完成形が予測しやすい、メンテナンスも安心して任せられるのがいいです。
必要以上に家づくりに手間をかけられない人、余計な心配をしたくない人(世の中のほとんどの人はこちらかもしれませんね)が向いていると思います。
ちなみに、わが家の家づくりの場合、DWELL川畑さんのプランやデザインに絶大な信頼を置いているので、その点で安心できていることもあって、「大工さんに直接依頼する」という挑戦ができていると思います。
つくる会社が大きくても小さくても、そうした「信頼できる人」を家づくりのスタートに持てることが、結局いちばん大切なことかもしれませんね。