モールテックスの施工は、床のように強度が必要な場合は、1mmの層を2回塗り重ねた上で、さらに仕上げ塗りを行います。
目次
施工1日目(1層目の塗装)
1日目は1層目を塗ります。
【MOVIE】 〜1日目の塗り作業〜
1層目は色粉を混ぜなくても見えなくなるので問題ないとのことだったので、色粉を入れずに施工しました。
施工をお願いした3人は、左官のプロではないけれどコテを使った経験が豊富な人たちなので、充分に綺麗に塗れてるのを見てひと安心。
僕は初めての攪拌器を使ってひたすらに材料を混ぜ続け、13時過ぎには42㎡(=約23畳)を無事塗り終わり、ひと安心しました。
施工2日目(2層目+2.5層目を「フレスコ仕上げ」で塗装)
2日目は2層目を塗り、塗った3〜40分後に更に上から材料を塗り重ねる「フレスコ仕上げ」を行います。
(最後の仕上げは1層目、2層目の厚さ1mmの半分くらいの厚さで塗るのがいいそうで、「2.5層目」と呼ばれているようです)
【MOVIE】 〜2日目の塗り作業〜
この2日目の作業がモールテックス施工のハイライトといっていいでしょう。
工程も多く、仕上げ塗りは時間との戦いでもあり、またこの日の施工が仕上がりの美しさを決定するので、皆さん気合いを入れて作業して下さいました。
2日目は1日目に3人整列して一列で左官したらつなぎ目が直線になって目立つという反省を活かして、敢えて3人の左官の持ち場を決めずにランダムに場所を移り変わりながら作業しています。
粉混ぜ係の僕も色粉も混ぜるので工程が増え、てんてこ舞いで材料を混ぜ続けました。
そうしていちばん最後は、記念に勝手口周りのところを少しだけ自分でも塗らせてもらいました。
そうして土間の塗装が無事に14時過ぎに終わり、続いて、川畑さんから指定のあった浴室の洗面周りの壁も塗ります。
こちらは一般的によく使われているグレーのモルタルぽい色味で塗ってもらいました。
施工3日目(ひたすらサンダーで床を磨く)
本当は48時間おいてからということになっていますが、サンプル作りで24時間経てば充分だと分かっていたので、この日から一人で研磨を始めました。
サンダーを使ってただひたすらに削り続けます。
サンダーで削ってみると、モールテックスがいかに硬い素材なのかよくわかります。磨き続けてもわずかにしか削れません。
前々日から腕を使いまくってるのでかなり筋肉痛がこたえてきたけど、つるつるの美しい仕上がりを目指してただひたすらに孤独に削りまくりました!
施工4日目(サンダー磨き+水洗い)
この日も昼過ぎまでただひたすらにサンダーをかけ続け、充分に磨いたところで水洗い。
こうして何度も水拭きしてアクを出し切らないと後で「白華」といって白い粉が吹いてくる現象が起こる可能性があるのだそうです。
ホースで豪快に水をぶっかけてデッキブラシでこすってから豪快に水分を雑巾で掃き出し窓から押し出すという作業を夢中でしていたら、水がかかった柱にどす黒いシミができてしまっている!
(ショックで写真撮り忘れてました汗)
乾いてから、やすりがけをすれば何とかなるか?
途中から三窪さんが来てくれて水拭きを手伝ってくれました。
あまりにも腕を使いすぎて筋肉痛が半端ないです。
施工5日目(ひたすら水洗い)
まずは昨日水が浸かりどす黒く色づいてしまった柱をヤスリがけ。こすり続けたら何とか色が落ちてくれることが分かりひと安心。
全ての場所をこすり終わったくらいに川畑さんが現れ、床の色を絶賛してもらいました。
大変だったけどやって良かった。。
昼からは昨日の水拭きではアクが取れ切れていないようだったのでひたすらに水拭きを繰り返します。
施工6日目(仕上げ材「ビピュール」を塗装)
塗装屋の宮野さんと一緒に朝からローラーで仕上げ材「ビピュール」を塗装。
モールテックスの仕上げ材にはいくつも種類があり、オイル系など自然素材のものもありますが、自然素材系は定期的なメンテナンスが必要なので、メンテナンスコストと防水性能を考えてポリウレタン系の「ビピュール」をセレクトしました。
「ビピュール」は一度塗れば基本的にメンテナンスフリーとのこと。
ビピュールはローラーで塗ります。作業は意外に楽で早く終わりました。
ビピュールを塗って濡れ色になった床のキャメル色を、夕方見に来た川畑さんがまたまた絶賛してくれました。
施工7日目(仕上げ材「ビピュール」を2度目の塗装)
宮野さんと「ビピュール」を2度目の塗装。
これで作業は最後!後は乾くのを待つだけです!!
・・・という感じで、塗る面積がかなり広かったのでけっこう大変でしたが、かなりいい感じに仕上がりました。
モールテックスはグレーのモルタル色が一般的で、それは見たことがあったものの、今回土間に塗った色は本当に初めてだったのでどんな仕上がりになるかドキドキでしたが、結果は大成功でした。
選んだキャメル色は、深みのある土色で、革のようにも見えます。
温かみがあって、これから経年変化していく木部とも相性ばっちりだと思います。
協力していただいた皆さん、ありがとうございました!
大満足です。大事に住んでいきます!!
モールテックス施工で気づいたこと
モールテックスを施工してみて、結果には大満足でしたが、今回の作業で気がついた点を書き連ねてみます。
DIYで作業する際の参考になれば幸いです。
モールテックスの材料の攪拌は、外だと風で粉が舞ってしまう恐れがあるので、施工する建物内ですることが多いと思います。
わが家の場合は土間の横の一段上がった寝室で僕が攪拌作業を行いました。
特にわが家の場合は42㎡分もの大量の材料を混ぜ続けたので、どうしても材料が飛び散ったりすることもありました。
攪拌する場所は、床はもちろん、付近の壁まできちんと養生しておいた方が安心です。
床の場合、規定量で計算すると25kgの粉1袋で5㎡の施工ができます。
わが家の床は42㎡なので42÷5=8.4で25kgの粉を8.4袋使用するはずでしたが、実際に使用したのは6袋でした。
つまり6÷8.4≒0.714で規定量の約70%しか使わなかったことになります。
参考になれば幸いですが、万が一材料が足りなくなると最悪なので、判断は自己責任でお願いします。
混ぜたての材料は水気が多く塗りやすいので仕上がりもツヤが出て綺麗になりやすいです。
逆に混ぜてから時間が経った材料は伸びが悪くザラついた仕上がりになりやすいです。
時間が経った材料でもよく混ぜ直すと少し伸びがよくなります。
時と場合によって状況は様々なので、だからこうした方がいいということは一概に言えませんが、上記のことは意識しておくといいと思います。