これまで、仕事を通してDWELLの川畑さんから色々とプランの考え方の話を聞いていて、それに影響されている部分も多分にあると思いますが、家をつくるとしたら「1階リビングがいいな〜」と考えていました。
川畑さんがGOOD-TIME PLACEや庭いじりを楽しんでいる感じで、自分も庭で色々楽しんでみたいな、と漠然と思っていました。
実家で母親がいつも趣味の庭いじりをしてるのを見ていたのもあるかもしれません。
そうなると、やはり生活空間は1階にあった方が何かと都合が良さそうです。
奥様も田舎の平屋育ちなので、やはりそういう趣向です。
川畑さんの携わる家はどれもかっこよく仕上がっているので、デザインに目が行きがちですが、プランの意図としては、一貫して「昔の農家の家の良さを現代の家づくりに採り入れたい」という想いがあると思います。
昔の農家には「土間」があり、日中はそこで炊事をしたり、農作業の収穫物を加工したり、時には近所の人と井戸端会議をしたりして過ごしていました。
「土間」は、外とひと繋がりの土足で過ごす空間であることが大きなポイントです。
外との高低差がなく、土足のまま過ごせることで、外との行き来が格段にしやすくなります。
家に入る度に玄関で靴を脱ぐ家より、断然フットワークが軽くなるはずです。
そう考えると、農家の「土間」は、家の中と外で色んな作業を同時進行しながらモノを生み出すための「クリエイティブな空間」だということに気づかされます。
また、家を褒める時に「お店みたい」とか「海外の家みたい」という褒め言葉がありますが、「お店」も「海外の家」も、よく考えると「外と高低差がないまま靴を脱がずに入っていけること」が特徴です。
「昔の農家の土間」という一見イケていない空間が、実は憧れのオシャレな空間と同じ特徴を持っていることも面白いなと思います。
この考え方を大胆に採り入れて、わが家は1階の2/3ほどが「土間」になっています。
僕の仕事スペースもキッチンもトイレも「土間」の中にあって、1日のほとんどの時間を、この「土間」でサンダルを履いて過ごすことになりそうです。
また、完成した時、特に年配の人にかなり驚かれそうな気がしますが、わが家には玄関がありません。
駐車場の前の出入り口は玄関ぽく見えますが、あくまでも家族専用の勝手口です。
この勝手口、最初は見た目重視で木製の玄関扉にしようかと思っていましたが、勝手口ならそれらしくした方がいいという奥様の意見により、結局、窓と同じ「SAMOS X」の勝手口にしました。
(お陰で木製のものよりだいぶ安くあがりました)
お客さんの玄関になるのは南側の掃出し窓。
家に招き入れる必要のない宅配便などのお客さんは、インターホンのあるところまで出て行って対応するつもりです。
ピンポンを押したら、掃出し窓から家の人が出てきた時の宅配の人のリアクションがちょっと楽しみです。
1階西側の寝室は奥様の希望で、当初のプランではクローゼットだったのを少し広くしてもらったスペース。
最初は自由な空間として使い、将来的には奥様の寝室になる予定です。
(年取った時に1階だけで暮らせるようにとのこと)
また、下の女の子が将来、出産で帰ってくることがあったらその時はここを使ってもらうというのは、男の僕には気づかない点でさすがだと思いました。
2階は全く仕切りのないワンルームの空間。
南西の縦長のスペースは一段下がったスキップフロアになっています。
ここは小3の娘のためのスペース。
その北側の空間は中2のお兄ちゃんのためのスペースにする予定。
東側、吹き抜けの隣の空間は山の緑を眺められる気持ちの良い空間。
ここにはテーブルを置いて、子どもたちが勉強したり、奥様がミシンをしたり、僕が外を眺めてコーヒー飲みながらボーッとしたりするスペースになればなと思っています。
でも川畑さんから意見をもらううちに、全然違うことになるかもしれません^_^
小屋の話、GOOD-TIME PLACEの話は次回以降!